ハンダ付けに関して最近わかったこと

  Dさんから飽和塩化亜鉛の話題を頂き、いろいろ試してみて新ためて新しい事がわかりました。
1)今までのコンの場合鏝の温度が高過ぎる。だからハンダが載らないし、鏝先の減りも早い(酸化皮膜が発生するため)。このことは、ニクロム線ヒーターでは調光器でコントロールしても完全ではありません。温度コントロール型のハンダ鏝を使って初めてわかります。
2)しかし、どうやら自分はワークを手で持つので、高めの温度の鏝にハンダを載せて、フラックスを塗ったワークにチョン・ジュッと「点付け」して、手まで熱がまわらないようにしておいて、最後に全体にハンダを流すと言う方法を取っていますので、これまでそれほど不便を感じませんでした。問題はワークへの熱伝導の媒体がハンダであるということ。ですから、どうしてもハンダは多めになり、あとでキサゲが必要になります。
3)同様の理由で、加熱すればバラバラになるような組み立て方のものは、バーナー等は使いませんでした。
4)一方米国等では殆どハンダ付けはバーナーか炭素棒。これは少量のフラックスを塗ったワークにハンダを置いて鏝などでジワジワと加熱してハンダを流す方法。この場合はフラックスが飛散しない飽和塩化亜鉛は極めて有効です。そして、この場合にはハンダの量がコントロール出来ますので、ハンダの流し過ぎが防止できる、ということはキサゲもあまり必要無いという事に成ります。
5)従ってワークさえしっかり固定出来れば置きハンダで加熱という技法は大いに学ぶべきと思います。
  こんなことをクリニックの前半で述べるつもりです。実演内容はこれから考えますが、多分イモ付けによるキャブの組み立てになると思います。
  もちろん、複数のサプライズを用意していますよ。