続・塩化亜鉛

  実は有名な模型人から「フラックスとして塩化亜鉛の飽和溶液を使うべきと言う話は全く理解出来ない。今まで市販品を数倍に薄めて使ってきて何の問題も無かった。後の洗浄を考えれば、薄めても悪くは無いのでは?」という私信をいただきました。ちなみに13ミリゲージの方です。薄めるとフラックスが飛び散ると言うことをお話ししましたが、そんなことは一度も無いと言われました。
  そもそもご指摘いただいたように、昨日の実験では飽和溶液ではなかったのですが、飛沫はそれほど感じませんでした。その後粉末を更に足して一晩放置するとこうなりました。

  溶液は少し白濁しており、もしかして「過飽和」状態なのかも知れません。すなわち、市販の塩化亜鉛溶液は決して飽和溶液ではなくすでに飽和溶液をかなり希釈されていると感じます。第一市販品できちんと濃度を表記しているものはありませんし、100ccの水に数百グラム融かすとなると、価格もとんでもなくなってしまいます。
  再実験。どうでしょうか?感触としてはステンレスフラックス原液がハンダの広がりの面で少し勝っている感じがします。

  それでは飽和溶液を5倍希釈してみました。ちゃんと流れますし、フラックスが飛び散るということもありません。ジュッという音はします。

  困りました!Dさんとは見解が異なることになります。ワークの大きさや熱量の問題もありましょう。塩化亜鉛溶液を希釈してフラックスとすることが必ずしも良くないとは言えないことになりました。このブログはアクセスも多いので間違ったことは書いていけないと気をつけています。ズルイようですが、結論は先送りとさせてください。そして、多くのモデラーが塩化亜鉛溶液の濃度を意識して実践され、その結果を発表して頂ければと思います。コンは当分ステンレス用を原液で使います。