シェイに挑戦(67)逆止弁と総型バイト

  図面から想像して、逆止弁の六角ユニオンの先の部分は手作業の旋盤仕事では無理と悟りました。中央が樽型で両脇が継ぎ手になっているのでしょう。ということは「樽」部分を総型バイトで削り出して、両脇を整えれば何とかなるかな?と考えました。全長1.2ミリの「凹」型のバイトを作れば良いわけです。材料はJHTで販売されていたt2×5のバイト材で、これにはちゃんとホルダがあるのです。細工用のバイトを作るにはうってつけです。

  最初に目分量で切削角を出します。相手は真鍮なのですくい角は不要でしょう。

  ドレメルのカッティングディスクやダイヤモンドの細いバーでこんな風に作りました。両脇はアーカンサスのオイルストーンで舐めました。

  何と中央に貫通孔があるのですが、ともかくこんな風にまとめました。ハンダで埋まった所はファイバーイレーザやスパイラルホイールで研磨します。エコーの「菊型ハンドル小」を使わせて頂きました。

  乗工社とトーマシェイと2両分、4ケ作りました。

  昨日はアート気取りでしたが、やはりコンの本分は「細かい造作」にあるのかもしれません。外径1内径0.5のパイプを旋削してこのように作るのは神経の使う作業でした。ハンドルのハンダ付けなんて、糸鋸で切り込みを入れて三角ヤスリで少し広げた所にハンドルのシャンクを納めて、ハンダを流しました。乗工社に関しては、これ以上あまり手を加えず、塗装に持っていきます。エンドビームを赤にして、ボイラーはモスグリーン、屋根は艦艇色で窓の縁取りはウッドブラウンなんて感じで仕上げてみます。