モデル・エンジニアリング

  先日の平岡氏の講演のタイトルはモデル・エンジニアリングでした。「趣味として工作を楽しみ、動く模型を作る事」という定義で良さそうです。ここで「動く」という要素が不可欠のようです。ソリッドモデルやドールハウス等はどちらかというと「工芸品」で、完全に形態のみで勝負しています。これに対して動く模型は、多少形態は犠牲にしても本物の様に動く模型を目指すという意味で、ライブスチームも電動模型も仲間と言えますし、エンジンを自作したり、動く船を作ったりするのも同じ範疇と言えます。問題は日本ではどうしてもまだ「立派な趣味」として確立していない事。鉄道模型を嗜んでいます、と答えるとプラモデルね、という答えが帰って来ます。プラモを貶めるつもりはありませんが、全く別な趣味だという事を世間に知って欲しいという願いです。先進国の英国では各家庭のガレージには旋盤があり、ちょっとしたものは作ってしまうくらいのお国柄、ライブのクラブが100以上あると聞きます。同名の雑誌もあり、ホビイとしては最高峰のマイフォード旋盤を生み出した国です。そして、その趣味は社会的にも大きな影響があり、ホビイのために職業を選択する事もあるそうです。当然、趣味が一致することで商談が進むとか、あるいは信頼を得るとかそういうところまでこの趣味が認知されています。まだまだ日本では「道楽」と言われ、評価が低いのですが、英国並みになってほしいという希望を感じました。
  今日はある特別な依頼があり、明日一杯工作は出来ない状態になりました。そのことを書いても良いのですが、このブログは模型のブログですのであえて割愛します。明日も作れないかも知れません。