ギヤ打ち換え

  大仕事が終わり、工作台に向いました。
「コンさん、この動輪のギヤ粗いし、ウオーム無いので、珊瑚の純正品に打ち換えてもらえまへんか。コンさん得意でっしゃろ?」
「え?ええ、でも忙しいのでちょっと待って頂けます?」
「ああ、いつでもかましまへん!おおきに!」
  と頼まれたのが何と震災前でした。先日思い出して慌てました。
「すいません、すっかり忘れてしまって・・・」
「ああ、あれでっか?待ってたんどす、ようけお願いしまっさ!」
「じゃ、近日打ち換えますね」
というわけで、今夜はこれを片付けようと作業開始です。

  珊瑚の新しいギヤはギヤボックスにもカラーが入るので、もしかして手持ちの位相合わせ治具ではダメかもと思い、保険のため車軸と輪芯にスジを入れておきました。

  で、例によってこのように抜きました。

  ここまでは順調でしたが、ギヤ抜きに苦労しました。かなり固く打ち込まれてました。ヤンキーバイスでグッと押して、漸く動き、車軸の端まで抜けたところで、悲劇が起きました。ギヤを捻り取ろうとしたら、何と反対側の動輪が「クッ」と動いたのです。つまり、抜いていない動輪の位相がズレたわけです。あちゃ〜、どないしよ?ま、なんとかなるやろ!とギヤを打ち換えた所で、またまた悲劇。何とカラーが長過ぎて納まらないのです。ということは、最初から付いているカラーを少し削らなくてはならない。しかし、カラーの外径はφ6.5なので、コレットで把持出来ない。どないしよ?というところで、時間となりました。
  この仕事の依頼人は関西の人ではありませんが、今夜大阪のH御大と長電話で、すっかり関西弁になってしもた、いえ、なってしまいました。御容赦!続きは明晩!