謎の機関車(1)

  の前に、コッペルは無事未塗装で作業終了、塗装の準備に入っています。小さいので、十分気をつけての作業です。
  今日から年末のヨタ話です。すべてフィクションであり、関係各位にご不快があれば、お詫びして訂正致します。

  時は現代、関西の機関車史で有名な今藤氏宅での会話。
「ねえ須東さん、兼田師匠の古いファイルにこんな写真があったんやけど、もうスクラップで皆目実体がわからへん。どうやら東北地方で撮影したものらしいんやど・・。」
「どれどれ、ほうこれは難しいな。サドルタンクはポーターみたいだけど、キャブは密閉式で内燃機関みたいだし、キャブがGLかDLの蒸機ですか?そんなんは聞いたことおまへん。実物でも蒸機の足回りを使ったGLやDLはざらやし、4-4-0の先台車やキャブ流用のELはおますが...。メーカーもわからへんな。調べて見まひょ。」
「頼んますよ、須東さんはrailcarとあだ名があるくらい、鉄道には博識やすさかい。」

  数日後、
「今藤さん、わかりましたで!これは北杜地方にあったさくら軽便鉄道の34号機でんな。ほらさくらにKのマークがあるやろ?」
「あ、成る程、さすがは須東さんや。でメーカーは?」
「それが、良くわからいぇんのやけど、ネットに「北杜鉄道盛衰記」という読み物があるねん、その中に宇津木総裁が紺野技士にスクラップの機関車を組み合わせて、1両の軽便機関車を作らせたと言う記録が残ってるんや。だから東北にあった紺野製作所でないかと思うんや。」
「え、そんなメーカーありますのん?」
「そやなあ、なにせ北杜地方は戦前の大震災で壊滅してしまったさかい、記録が殆ど無いんや。例の盛衰記が唯一の資料でんな。もちろん紺野製作所なんて、誰も知らないと思うよ。」
「へ〜〜さすがは須東さん、よう調べたな。北杜鉄道そのものも、謎が多い鉄道やし、よし!それじゃあこの辺を少し調べてみまひょ!」

  続きは明日。北杜鉄道盛衰記に関してはKKCのバックナンバーを参照してください(持っていない方は、申し訳ありません)。

  ジョギングはこれからです。