亀の子の再生(3)

  基礎のしっかりした模型でした。モータマウントを新製して、集電ブラシはいつものプリント基板にベリリウム銅線でタイヤの内側をこするタイプにして、多少のギクシャク感はあるものの、テスト走行が成功しました。モータはIMONにしました。

  ナローのBタンクはウエイトのバランスが大切で、上まわりを乗せなくても走行出来れば、まず万々歳です。前、後進で走行状態が微妙に変わったり、わずかに肩をゆするのは、ナローの蒸機をサイドロッドで伝動した場合の宿命と思います。精密な工作機械を持たず、手仕上げでサイドロッド伝動に挑戦すれば、これが限界でしょう。ですから、その後多くのナローの蒸機はギヤやドライブシャフト伝動に移行していきました。Uさんの亀の子を修復して、あらためて軽便蒸機の伝動方法に思いを馳せました。上回りはまだ塗装を落としていないので、そのまま乗せて走らせてみました。そこそこ走ります。仕上がった蒸機がチョコチョコ走るのを眺めながらプチ祝杯をあげるのが、ロコビルダ至福の一時であります。