コッペル余話

  昨年、ストレートの煙突が挽き物屋からあがってきて、その品物を見て愕然!煙突なのに、煙の出る所が、そのまま塞がっているではありませんか!あわてて注文書の図面を見てまた愕然。なんと、煙の出る部分の凹みを記載してませんでした。約300本の不良在庫をどうしようか?そうだ、自分で彫ろう!しかし、付け根の1ミリの部分を把持してボーリングすれば折損の危険があり、かといって本体はテーパがついているので、把持出来ない。どんなヤトイを作れば良いのか?結論は、下の写真のように一方が塞がったパイプ型のヤトイとし、塞がった所には1ミリでボーリングして付け根の部分を差し込めるようにします。そして、全体の前2/3に割を入れて、コレットチャックで締め付ければ、センターが出て把持出来る理屈です。ヤトイの割を入れて、締め付けるアイデアは故内野日出男さんから教えていただきました。テーパーの品物を旋盤で把持しなくてはならないときの参考にして下さい。あとはテールストックにφ2.5のセンタドリルをくわえて、一発ボーリングとなります。
  こうして今日、コッペルのキットを20セット箱詰めして銀座軽便倶楽部に納品しました。まもなく再販となるでしょう。
  また、昨日ロストの部品を紛失して、再交付の要請もありました。コッペルの全てのパーツは若干の余裕がありますので、大量でなければ無償で送付致しますので、ご相談くださいね。