今夜から

  ガレージキットの開発裏話を連載します。現実には模型同人誌の編集と、ポーターのエッチング原図の作成を進めてます。まあ、つなぎの話題とお付き合いください。
  最初のガレージキットは雨宮の12トン。1998年のリリースでした。このころはKU
さん(あのお人です)にいろいろ相談や図面をお世話になりました。これもUKさんの図です。

  開発の動機は、乗工社が廃業してナローの蒸機きっとが壊滅した事。バリキットくらいしかなかったのです。下回りはライフライクのNのCタンク、これが入手困難で、多くの皆さんに助けていただきました。原型はすべて残っています。これはボイラ。

  ホワイトメタルで吹いてもらいました。

  エッチング板の原図は手書きです。生まれて初めてエッチング屋に外注してドキドキしました。手元には1枚しか残っていません。

  現在はWさんが同じタイプを出していますが、購入して組む気にはなれません。ナローの蒸機として唯一のキットという気合いが当時はありました。尚縮尺は1/80で、これは本業の16番との共存を考えてのことです。ですからHOeとしてはオーバースケールです。それでもナローの集まりでは多くの皆様が組んでくれまして、楽しかったし、さるお方はこれでコンペで入賞されてます。そして、すぐに在庫切れとなり、再生産、再々生産までいって打ち切りにしました。キットの価格はいくらだったか記憶にありませんが、1万円をはるかに下回っていたと思います。先日穴熊さんからボイラが残っていないかとご注文があり、このキットの原型が温存されていることが判明しました。(以下、続く)