6120の修復(4)先台車の復元

  お預かりした作品では、先台車の復元装置は無く、左右動を許すだけのものでした。先台車の復元メカとしてはDさんご推薦のコロ式が最高とは思いますが、その為にはオリジナルの台車枠を相当加工する事になります。今回は復元が主目的ですので、簡易復元装置にとどめる事にしました。しかし、それなりに工夫、というよりは昨日に続いてDfさんの技法を取り入れる事にしました。簡単に申し上げれば、復元バネを角で受けるのです。

  まず、このような四角の「受け」を作ります。続いて台車に2本の復元バネを取り付けます。

  復元バネと台車の関係はこうなります。

  四角で受けるので、台車が左右にガタつかず、綺麗に納まります。Dfさんが考えた方法です。600Rでも問題ないようです。

  これで、下回りの修復は完了し、あとは塗装するだけです。古典蒸機の名作だけに、プレッシャーもありましたが、これで修復の目処が立ちました。この作品がゴミにならずに復元する事は、後世の模型世界で大いに意義があると自負しています。そのくらい良く出来た模型です。