形式5組み立て記(1)パンドラの匣?

  今日からキット組み立てをしてみます。作りたかった形式5。自分も自作しています。珊瑚模型店のキットは尊敬するT先輩のパイロットモデルを元に作られました。コンにとっては「パンドラの匣」です。

  以下、気をつけるべき点を中心に書き綴ります。ギヤボックスから組みました。アイドラギヤはPOMですので、ギヤが嵌まったままハンダで組むのは禁忌です(コンは経験有り、当然ギヤを融かしました)。良く出来ていますがウォームとボックスの壁のクリアランスが殆ど無く、案の定少しボックスの内側に触ります。しかたがないのでモトツールでちょっぴり削りました。歯医者さんのアタリを取るのと同じ要領ですね。

  次にシリンダーボックス。ロストの本体にシリンダーをハンダ付けします。こんなのはバーナーが一番です。

  うるさいことを言うと、このシリンダーボックスには二つ問題があります。一つはフレームに入らない事、0.2ミリ程削らなくてはなりませんでした。これはきっちり出来た原型をそのままロストにしたので、「引け」たのだとおもいます。もう1点はドレンコックが無い事。写真では非常にか細いドレンなので、気づかなかったのでしょうね。もちろん新設しました。
  クロスヘッドとスライドバーにも問題があります。そのまま差し込むと硬いのです。これはロストのメッキ部品で、ピストンロッド部分にバリがありました。針ヤスリで調整してスルスルと摺動するように調整します。スライドバーはとても良く考えられていて、油壺等も表現されていて秀逸です。

  一気にコロガシテストまで持ち込みましたが、うまくいきません。まず、第1動輪のロッドピンがクロスヘッドと微妙に干渉します。これは、蒸機工作で一番多いトラブルです。第2動輪の長いロッドピンが短過ぎて、締め付けると動きません。ロッドピンの頭を削って銅を長くしなくてはなりません。

  そして何より、スライドバーとシリンダーの孔が微妙にずれていて、せっかく調整したのに、シリンダーの孔を削って調整の必要がありました。次回組む機会があれば、シリンダーの孔とスライドバーの孔をアルミ棒等で一致させてハンダ固定したいです。これから作られる方は留意して下さい。
  でも一晩でここ迄出来るのですからキットは楽ですね。以前はキットを組むと不満だらけで、作り直していくと動輪しか残らない、等という事もありました。このキットは十二分にコストパフォーマンスは有ると思います。